UI・UXデザイナーの業務領域

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UI・UXユーザーインターフェースUIUXデザイナーに求められるスキル

User Interface - 2018.9.3 - Three Philosophers

UI・UXデザイナーにはどのようなスキルが必要なのでしょうか。また、実際どのような業務を担当しているのでしょうか。現職のUI・UXデザイナーが簡潔に語ります。

デザイン領域

例えば直近ではファッション系サイトの情報設計を担当しましたが、こういった案件では、通常PCとスマートフォン用に2種類のデザインを行い、アクセスする年齢層なども考慮して、ボタンの場所やフォントサイズ、カラー、モーダル時の展開方法などを決定します。ボタンの場所や大きさはインターフェイスデザインに、遷移の仕様に関してはエクスペリエンスデザインに該当しますが、こういった部分というのは10年以上前から(職務上で)長い間担当してきたことなので、UI・UXデザインも、領域的には通常のデザインの経験が多分に必要だと考えておくことが大切です。

     

デザイン領域を超える部分

ファッション系のデザインに限ったことではないですが、利便性のためのサイト(アプリ)設計とは別に、ブランドを守り、育む力も必要となってきます。一時期、ABテストを繰り返し成果を上げていくグロースハッカーと呼ばれる職種がもてはやされましたが、仮に短期間で成果を上げたとしても、ブランドそのものに傷をつけてしまったら本末転倒です。例えばグレーの濃さがほんの100分の1ほど変化しただけでも印象は変わります。美的センス、設計力両面のスキルアップが望まれます。(詳細ページ:デザイナーと美意識

コーディング

実際のところコーディングが出来ないデザイナーさんも結構いますし、今後私も業務上でコーディングは担当しないと思いますが、UI・UXデザインにはナビゲーションの整備やインタラクションの設計も含まれますので、Javascript、Jquery、CSSアニメーションなどの知識も必須となってきます。何を用いればどこまで表現出来るのかを理解していれば、工数換算やファイルの受け渡し時のコミュニケーションも円滑に行うことが出来ます。(参考ページ:ウェブアニメーションの現在

ソフトウェアとツール、プレゼンテーション

インターフェースとエクスペリエンス部分を担当するからといってPhotoshopやIllustratorの初心者では困りますね。確かにXDやSketchなどのソフトの登場や、デザインのフラット化により往年のデザインツールをコアに操作する機会は減りましたし、領域的には高度なレタッチ力などは必要ありませんが、Sketchのコンパネにならぶ60余りの機能を、どんなソフトを使ってでも実行できるレベルのグラフィックスキルは必要だと思います。そしてやはり更新・運用やプレビュー機能の面ではXDやSketchに軍配が上がります。もはやPhotoshopだけでサイトやアプリに関するデザインを管理する時代は終わりました。

UIUXの世界では、インタラクションデザインの台頭により、プレゼンの時点でも、xdとafter effecsの連携などでビジュアル面を向上させていく必要があります。今の若い子は経験の足りない分を、長い文章や難解さで補おうとしますが、こういった旬のツールを用いて、故・スティーブ・ジョブズさんのようなシンプルなプレゼンテーションを心がけましょう。

UXerとして

前述のとおり、エクスペリエンスデザインも、おおかた通常のデザインの範疇に収まります。歴浅の人がUX関連の書籍を読みあさって、頭でっかちな状態でチームに参画しても誰も喜ばないかもしれません。現場は漠然とした知識よりも具体的な経験とデザイン力を求めています。実際、今の現場では有名なコンサルティング・ファームから出向してきている人が、「使えねぇ」とやっかい者扱いされてます。UX分野は食い物にされそうな職種でもありますので、レベルの低い体制で運営が行われている現場もあるかもしれませんが、特定の分野に関して専門の知識を有することなく「コンサルしたい」ではお話になりません。

"まっとうな"エクスペリエンスデザイナーとして会社内で地位を確立したいのであれば、大規模案件をいくつも経験して基礎固めをし、マイクロインタラクション考察のページに書いてあるような、アプリを構成するトリガー、ルール、フィードバックの最適化といった今現在求められている技術、さらには長期的な視点に立った設計に至るまで、製品をより意味的に精査していくスキルを身につけていってください。

同様に、心理学など、ユーザー・ファーストな設計の助けになるトピックも積極的に学んでいきましょう。ノーベル賞の常連になりつつある行動経済学などはUxerにも学びどころが豊富だと思います。Uxerはユーザーの興味を引き、満足につなげていくことが仕事です。様々な知識はユーザー体験向上のヒントとなります。

まとめ

各トピックに設けた詳細ページを読んでいただくと分かりますが、UI・UXデザイナーの敷居は低くはありません。何よりUXerは知識の源泉のような存在でもあるべきです。行動経済学や色彩理論など、プロダクト(サイト、アプリ)の品質向上に役立つ幅広い知識や、英語力なども高め、情報や自分そのものの存在にプレミア感を持たせていきましょう。大変な分、一般的なデザイナー職に比べると給与や報酬面は高く設定されています。ニューヨークやカリフォルニアのUI・UXデザイナーの相場は平均でも130,000ドルくらいありますので、個人的には趣味や育児、親への仕送りなども可能になる金額だと思います。デザイナーは聞こえこそ悪くはないものの賃金は低いというのが通例でしたから、一流の商社マンなどとは5,6倍の年収格差があるのが現実でした。努力次第で同等の報酬を手に入れることも出来ますし、企業の用意してくれた土俵がなくてもフリーランスとして活躍しやすい職種でもあるので、人によっては夢のある職業であるとも言えるでしょう。