芸術とデザイン | グレースケール(灰色)について

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色彩理論グレイ色彩理論:グレイスケールの考察

Color Scheme - 2018 - Three Philosophers

グレーは白から黒の中間色にあたります。全体的な効果としては落ち着きをもたらし高級感を醸成しますが、扱いが難しくそれなりにセンスを要求されます。デザインではこの濃淡をうまく操らなければなりません。

波長域

波長
380nm~450nm
450nm~495nm
495nm~570nm
570nm~590nm
オレンジ 590nm~620nm
620nm~750nm

色彩理論:カラーチャート

スケールとは段階的に変化していく色を表し灰色とは直接的に関係のある言葉ではありません。グレー自体、左記のどの特定の色域にも属すことなく、彩度が0(ゼロ)の状態です。

灰色の効果

ポジティブ 中立、知恵、知性、未来性、あきらめ(観念)、安定、威厳、妥協
ネガティブ クール(冷淡)、自信や活力の無さ、湿り気、冬眠、極端な退屈さ

上品さと退屈さを併せ持つのが灰色になります。

名画の中のグレー カラバッジョの作品の場合

ビアズリーの絵画

Christ on the Mount of Olives - 1604 - Caravaggio

戦時中に破壊されてしまったカラバッジョの作品。彼は光と影(シェード、陰影、ブライトネス) の表現を巧みに取り入れ、ルネサンス期の珠玉の傑作群にも劣らない作品を数多く残しました。

名画の中のグレー ビアズリーの作品の場合 その2

ビアズリーの絵画

D'Albert in Search of His Ideals - 1897 - Aubrey Beardsley

オーブリー・ビアズリーのようにイラストタッチの作品を芸術として確立した表現家もいます。身近なものだと書道や漫画の色彩がグレースケールでの勝負ですね。抽象表現主義のフランツ・クラインなどもグレースケールの作品で地位を確立しましたが、日本の書に影響を受けたと言われています。

まとめ

ホワイト、グレーが好きになってこそ本物のデザイナーです。ちょっとした余白の差でもハイソにもなれば安っぽくもなりますので、配置するフォントや色の濃淡など様々な要素を調整しながらモノクロームの世界を制しましょう。