Typography - 2025 -
DINは1930年代に工業規格のために作成されたドイツのフォントです。DはドイチュのDです。ドイツ国内では高速道路やマンホールなど至る所で表記、刻印が見られるとのことです。基本的にはドッシリとしていて視認性も素晴らしいですが、数字の7などはかなり実直な男性(「拙者は・・・でござる」)といった感じで、ところどころに人間味のようなものも感じさせます。
フォント名 | ウェイト |
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DIN Alternate | Mac OSバンドル版 |
DIN Condensed | コンデンス体 |
Mac OSにはDIN AlternateとDIN Condensedの二つがバンドルされており、どちらもボールド体のみの収録となっています。小文字のlや数字の6などは(良く言えば)可愛らしくもあり、工業製品や街の標識以外の用途もある気がします。本格的に導入したい方は様々なバリエーションのあるライノタイプ社のDIN Nextがおすすめです。
正直なところ、ファッション誌の表紙などには向きません。前述のように特徴的な(無理やり言えばキュートな)6や7を利用して数字だけのタイトルを設定しましたが、ようやくこのくらいで、なんとか、というレベルですね。
DINは細かな改良なども経てデザイン界でも広く普及しました。
決して女性的ではありませんのでデザイン事例で示したような用途では使用を控えたほうが賢明ですが、実直で佇まいの素敵なこのフォントは今後も様々な用途で活躍していくことでしょう。