Typography - 2018 -
Copperplate GothicはTrajanなどと同じく大文字だけのフォントです。カッパープレートとはここでは銅板のことで、フォントの角にちょろっとセリフがついていますが、銅板に彫った文字がきちんと見えるようにつけた強調線の名残だそうです。(ちなみに、カッパープレートは17世紀に英国で流行した筆記体に似せた活字書体の総称でもあるそうです。)
フォント名 | ウェイト |
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Copperplate Light | 細い書体 |
Copperplate Regular | レギュラー |
Copperplate Bold | 太い書体 |
Mac OS Sierraには無印のCopperplateがバンドルされています。太さはLight, Regular, Boldの3種類です。文字間のゆとりが名前に格式やバリューを与えてくれます。デューラーなんて色鉛筆の名前にもなっていますが、それなりの箱にこのCopperplateというフォントで刻印されていれば、自ずと高級感が出てきますね。
ディーン アンド デルーカ(DEAN N DELUCA)もこのカッパープレートゴシックをロゴに用いてブランディング展開しました。
高級感を出しニューヨーカーの心も掴みました。
基本となる書体そのものが素晴らしいですが、おまけのようなセリフや文字間のゆとりが相まって、これだけの格式や高級感を醸成するのですから不思議なものです。セリフの取れたSackers Gothicというフォントもあるそうで、イラストなどを添えた銅板っぽい演出とともに用いられることが多いようです。