タイポグラフィ | 書体:Palatino

デザインフォントファミリータイポグラフィ:パラティノ

Typography - 2025 - Three Philosophers

Palatinoはヘルマン・ツァップが作成した書体です。書体名の(ジョバンニ・バティスタ)パラティノは16世紀イタリアの書道界の巨匠。書体名は作者の名前が冠されていることが多いですが、このPalatinoは例外です。イタリアのルネサンスのプロポーションを持つ書体であることを理由に、結びつけるものとしてアルファベットの変遷なども研究していた書家であるパラティノの名前を(作者であるツァップ氏が)採用したとのこと。

Palatinoの種類

フォント名 ウェイト
Palatino Regular, Italic, Bold, Bold Italic
Palatinoフォントの比較

Mac OS(Sierra)には無印のPalatinoがバンドルされています。ウェイトはRegularとBoldのみで、それぞれに美しいイタリック体が付属し合計4種類。
制作者のヘルマン・ツァップ氏曰く「Palatinoは見出し用のフォント」とのことで、(オリジナルのデジタル版の問題だった) スペーシングなどがデジタル時代向けに最適化されたPalatino novaの出来にも満足しているようです。

Palatinoのデザイン事例

ここはやはり(より魅力が引き立つ)イタリック体でデザインしようかと思いましたが、(同ウェイトと比較しますと) かなり細くなりますので、(前述の4種類の中では)Boldを選択しました。
正直なところ、表紙で大きく使うにはやや無骨な印象も否めません。

パラティノ(Palatino)の使用・デザイン例

まとめ

Palatinoはオリジナルの活字版から現在のデジタル版に至る変遷ではドイツ的、あるいはカリグラフィー的要素の一部などが改変されつつも、ご本人が言う「見出し用」のみならず、書籍の本文用としても広く使われています。何よりイタリック体の美しさが顕著ですので活躍の場は多いでしょう。