芸術とデザイン | テトラディック配色

色彩理論テトラッド配色色彩理論:テトラード配色

Color Scheme - 2025 - Three Philosophers

テトラード配色は黄・紫・赤オレンジ・青緑など4色構成で調和をみせる配色です。3色までは意識的に構成することも可能ですが、桁が一つ上がった4色配色からは参考程度に理論を学びしょう。ダイアード、テトラードともにあまり考えすぎないようにすることが大切です。

色彩理論:カラーチャート

テトラード配色の正方形型には
黄・紫・赤オレンジ・青緑、
黄オレンジ、青紫、赤、緑
オレンジ、青、赤紫、黄緑
といった組み合わせがあります。

色彩理論:カラーチャート

テトラード配色の長方形型には
黄緑・赤紫、黄オレンジ、青紫
黄、紫、オレンジ、青
といった組み合わせがあります。

名画の中のテトラッド配色 ドニの作品の場合

ドニの絵画

Daphnis and Chloe - 1918 - Maurice Denis

ナビ派のドニの作品。強烈なコンポジションではありませんが、黄・紫・赤オレンジ・青緑など配色は効果的で、やさしさの中にもしっかりとした印象を残す作品に仕上がっています。もちろん理論的には違う解釈も可能だと思いますが、このような佳作は要素が増えていった際の参考にしたいですね。

付録:AIによるテトラード配色の作品

テドラッド配色は、私の目にも大胆な配色に映ります。もしかしたら巨匠たちも、(例えば)ドニの絵を見るなりダイレクトに感銘を覚えたかといえば、肯定的な評価ばかりではなかったでしょう。このテトラードのような配色を用いて作品を描こうと考える時、そのプロセスにおいてはエッセンシャルではない局面も多分に生じてきますので、とりわけ巨匠たちにはドニのような作品はなかなか描きづらかったようにも思えます。

さて、AIのアウトプットですが、迷いなく描き出さなくてはいけない時、 AIはある種強いなと思いました。
ところどころ配色のレベルという点で粗も目立ちましたが、プロの方々たちにとっても(その技術、知見で補正も可能でしょうから)ブレインストームという点でも改めて有用だなと思いました。

ちなみに、AIは油絵や風景画、印象主義的な作風はとても苦手な印象でした。

AIによるテトラード配色の作品

AI-Generated ArtWork - Prompted by Three Philosophers

まとめ

あくまで色彩の調和理論なので色相環で頂点を4つ作ることばかり考えているとなかなかうまくいきません。ナビ派、印象派も素晴らしいですが、個人的にはさらにその上に位置するカテゴリーもあると思います。ダイアード配色やトライアド配色、そして各色の機能・性格を考慮しながら、素晴らしい作品を創造してみましょう。