ハロウィン効果

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UI・UXエクスペリエンスハロウィン効果

Psychology - 2020 - Three Philosophers

人間は時に判断を迷う。ビジネス上であればそれは当然のことだし、対価に見合うだけの成果を出さなくてはならないから、多角的な分析や考慮が必要になってくる。時間の限り可能性と向き合うのは決して悪いことではない。しかし即断即決が求められているケースや、それが許される時はどのような思い切りが必要だろうか。

長考に好手無し

完璧なペルソナがいくつも用意できればビジネスは成功するだろう。長い時間をかければ成果も出やすくなる。しかしながら、人の心や時代そのものもどんどん変化していくわけだから、完璧な施策を考案することは不可能に近い。だから時に「制約と本質のはざま」で迷う。将棋の世界では長考に好手無しという言葉があるが、迷いの中ではアイディエーションも捗らないということだろう。

ハロウィン効果

私はデザイナーだから当然絵もうまい。ある時後輩からハロウィンパーティに「かぼちゃ」のイラストを描く際の技術的アドバイスを求められたのだが、とある助言をおこなったところ「めっちゃ良いイラストが描けて、大うけでした」という言葉が返ってきた。そのアドバイスとは「ただ純粋なこころで描けばうまいく」というものだったが、これが効果てきめんだった。答えが出てこないのが、単に準備不足なのか、不要なまでの迷いなのか、そこはコントロールできるようになりたい。このハロウィンの例では「かぼちゃの絵は中途半端なくらいのほうが可愛らしくなるだろう」という考えもあったが、人生においてもあまりゴチャゴチャ考えすぎると、それこそへたくそになる。

まとめ

ビジネス上では成果が求められるから、とてもとても「絵を描くように」などと悠長なことは言ってられないのだが、アイディエーションの際は出来れば雑念を取り払いたい。行き詰まった際はハロウィン効果(シンプルでポップなかぼちゃの絵と皆の笑顔)を思い出して、それこそ空っぽな状態でアイディエーションを行ってみよう。