ハロー効果

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Psychology - 2018.12.20 - Three Philosophers

何らかの目立つ特徴がもとで、全体的な評価が歪むことがあります。これを心理学の世界ではハロー効果と呼んでいます。ハローとは光背、後光のことです。

ひとつの特長がもたらす影響

そもそも後光というのは、むしろバイアスを解いた時、言い換えれば、曇りの無い目で物事を捉え、その尊さや素晴らしさに気付いた時に見えてくるものだと思いますが、心理学の世界では目を眩ますフィルターとして用いられています。

例えば、とある役員が有名企業でたくさんのお金を動かしてきたと聞かされると、人事からシステム運用まで何でもこなせそうに見えてきます。これがハロー効果です。バツ1と聞かされても相手の人が理想が高かったのだろう、などと考え後光がなかなか薄れていかないのです。遠い距離にいるほど光が見えるというのでしょうか、間近で接してみれば欠点にも気づけますが、限られた情報のみだと格付けはなかなか変わりません。これは信頼ではなく、明らかにバイアスです。

ほんの少ない情報でも評価を確定してしまう

逆に、悪い特徴のほうを先にクローズアップした場合はどうでしょう。例えば、ヤンキースの田中投手(マー君)は日本時代はパ・リーグに所属していましたが、セ・リーグのとある球団のファンが、交流戦でたまたま打ちこまれる田中選手を見ていたとします。しかもじっくり見たのがその一試合だけだったとしたら、田中投手が積み上げる実績にも、彼は運が良いだけで、パ・リーグはもちろん、メジャーもレベルが低下していると考えてしまうでしょう。このように他者への評価は、ごく浅いレベルで行われ、その人に都合よくインプットされていきます。最初が肝心と言われるのも、こういった特性への対処のためです。

他人は深く考えてくれない

冤罪被害などが一生の傷になってしまうのもハロー効果の一つでしょうか。本当のことではないウソや噂でも、一度情報としてキャッチしてしまったものは完全には消えていかないのです。行動経済学で著名なダニエル・カーネマンは「人間は物事を深く考えたがらない傾向があり、普段はシステム1という領域で処理を済ませようとし、深く考えるシステム2への移行を避けようとする」としていますが、他人にかけられた嫌疑など、自分には晴らす必要のないことですから、システム1が「あいつは悪い奴だ」という評価を下せば、おおかた、それで終了なのです。

あなたの周りにも、自己利益や好き嫌いの感情から、また面白半分に、ためらいもなく情報操作をする人が潜んでいるかもしれません。あまり安心せずに自己防衛も心がけていきましょう。

まとめ

あちこちに存在する偽のハローに注意です。例えば、医療系のサイトで良い評価をされていた病院に行ったら、掲載されていた情報と全く違っていたという経験はありませんか。嫌になった気持ちをそのまま投稿しても掲載されない、おかしいと思ってサイトオーナーに質問しても返信が来ない。実はこれ、病院からお金をもらっている運営会社が、情報を好きなように操作しているからなのです。

本当によいものにアクセスするには、信頼できる人を作り、システム2を働かせ、情報を共有、選別していくのが一番ではないでしょうか。