Photography - 2018 -
CMYKカラーはシアン(Cyan), マゼンタ(Magenta), イエロー(Yellow), キープレート(Key Plate)の4色により構成されています。RGBカラーに比べると表現できる色の範囲は狭いのですが、印刷技術に対応させるためにグラフィックツールのモードをCMYKに設定して制作を行います。またCMYKで表現できない金や銀などの色は特色と呼ばれます。
ご覧のようにイラストレイターなどのグラフィックツールで、描画モードを乗算にしたシアン、マゼンタ、イエローを重ねていくと中心部が黒になります。ポスターをはじめとした印刷はこの原理(減法混合・減法混色)を利用して印刷しますので、印刷時の見た目に近づけるためグラフィックツールのモードをCMYKにして制作を行います。またCMY3色のカラーインクでは黒の表現力に限界があるため、通常はブラックを足した4色で印刷が行われます。
iPhoneやEIZO社などの高価なモニターは大変発色が美しいですが、純粋なデザイナー時代には(ウェブ・スクリーン媒体のデザイン物では)
「一体どのような安価なモニターを使っているのだろうか」というお客さんもおりまして、「海苔(のり)」や「あおさ」を扱う店舗のデザインで、それこそ誰が何をしてもOKが出なくて困った、なんてこともありました。(苔(コケ)なんていう微妙なものが被写体だとさらに難しそうですね)
もちろん、こちらの青のりに対する愛情不足も否めなかったでしょうが、お客さんがジャンク状態のモニターを使っていた日にはどうすることも出来ないのですね。
その点、RGBに比べると表現は限定されるものの、CMYKという表現方法はとても便利だなと思います。とりあえず印刷物で共有が可能ですから。